『六つの手掛り』のおもしろ発見!~あやぱんと行く双葉社~

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 乾くるみさんの作品『六つの手掛り』について担当編集者の山上 輝代範さんに 聞きました。

 『六つの手掛り』とは・・・・・・六つの短編が一冊の本になったミステリー小説

  「六つの玉」――雪野原に立つ民家で、初めて会った者同士が一夜を過ごし、翌朝、死体発見

  「五つのプレゼント」――姪に話を聞かせる、十五年前の「大学生・卒業研究チーム」爆死事件の

                真相

  「三通の手紙」――中味を間違えた手紙と残された留守電が、エリート会社員殺害の真相を暴く

  「四枚のカード」――大学の講義中、マジック好きな外国人教授が死んだ、ESPカード殺人事件

  「二枚舌の掛軸」――特注の掛軸は、凝ったイタズラが大好きな、地方の名士が殺された謎を知

               っている

  「一巻の終わり」――決定的な証拠がありありとそこに存在した、ベテラン作家邸殺人事件

 

 表紙について

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←ひとみ

←サブ(林茶父)

 

 

「最初はひとみの顔の影が濃くてバタくさく、東南アジア系だったのでイメージと違うなと。逆光で顔を描くのは難しいらしくて、三時間かけて描いたといわれたんですよ。でもやっぱりイメージと違っていたので、直してもらいましたね」

「サブはもっと太ってるイメージでしたけど・・・・・・」

「そこは少しかっこをつけたいと思って(笑)」

 

 主人公・サブについて

「実は林茶父は四人兄弟なんです。乾さんの『林真紅郎と五つの謎』という本で、真紅郎のお兄さんという設定です。徳間書店の本で、さらに上のお兄さんも。林茶父の名前と苗字を逆から読むとチャップリンなんですよね」

「やっぱりー! サブリンって言うのが作品であったので、チャップリンって読むのかなと考えてたんですよ」

「そうなんですよ。林真紅郎っていう人もシンクローリーっていって数学者なんですよ。それで林雅賀(まさよし)がガガーリン。長男が林秀太でスターリンです」

みんな名前をかけている! 乾さんの遊び心が満載!

 

 乾さんの第一印象は?

「ちょっとおっかなかったですね。その都度外見が変るんですけど、髪を短く切ってて体格もがっちりしてたので。あんまりしゃべるほうじゃないんですよ。見た目も若いですしね。僕より十こも上なんですけど。髪がね、びっしり生えてるんですよ。絶対にハゲないっていうね(笑)」

 

「一巻の終わり」の最後の「る。」はわざと?

↓収録作品情報                     ↓「る。」

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「これはねえ、本当にドキドキしてちゃんと「る。」になってるのかなって。こっち(見開き左のページ)に収録作品がこないといけなかったので。これ、そういうことになってたんでね」

 

「そこは計算で!? すごい!」

 

「これは何度も読み直してこうなるように。Wordで文字を打つのでちょっとずれていくんですよね。ぶら下がりといって、点がぶら下がったりしなかったりで、だいぶ違ってくるんですよ」

 

「これは本当におもしろいです!」

 

「これ、なかなか最後スカッとしてるでしょ! これだ!と思って。『一巻の終わり』はあまり赤(直し)が入ってませんでした。赤を入れると、行がずれちゃうじゃないですか。僕が”こちらじゃないですか?”って言っても”そうかもしれませんが、ママで”って。あ、ママというのはそのままでってことです。だから『一巻の終わりには触らないでくれ』ってことだなって」

 

「気づきました? これ、こう横に読むと『六つの手掛り』になるんですよ」

 

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六つの手掛り

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ええー!! すごい!」

 

「これもね、考えてやってるんですよ。気づかなかったかー(笑)」

 

「これを見越しての題名だったんですか?」

 

「そうなんですよ。不自然でしょ? このひらがなの送り方が」

 

「あ、手掛り・・・・・・」

 

 「『か』が入るはずなんですよ」

 

 編集にあたって注意したこと

「何を考えたかということが重要なミステリーではなく、『六つの手掛り』は謎解きに重要な部分があるので、ミステリーとしての最初の設定とたね明かしに破綻がないかですね」

 

 好きな登場人物は?

「僕ね、ひとみ好きですよ。中学生なのに頭が切れてね。あの昔の爆発事件の話を聞きながら、あんな推理できないだろうと思ってね。よく気がついたなって。あとトルソー教授が間抜けでね(笑)。余計なことしたから殺されちゃって。しかもこの(殺されて倒れてる)姿も好きなんですよ。これはちょっと間抜けで個人的に好きですね」

 
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           トルソー教授→

 

 

 

 

 

 

 

 

 「話としては『三通の手紙』が好きなんです。守るものがあるほうが焦ったりするもんですよ。しかもこの女の子が写真の送り先を全部間違えるのもおもしろかったですね」

 

 

あやぱんと行く双葉社はいかがでしたか? 担当編集者ならではのお話を聞かせていただきました。私たち読者に伝わっていない遊び心や、設定がたくさんあるんだなと思いました。このようなおもしろ発見に出会えたら、もっと楽しく本が読めるでしょう。

 (A7P11156  村上 綾)

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